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仕事のチームワークを高め、成果を出す3つのポイント
「あーっ!社員のチームワークが最悪で社内の雰囲気がわるい!」
「仕事でのチームワークを高めてもっと生産性をあげたい!」
今回はそんな「社員の仕事でのチームワークの向上」になやまれている経営者・管理職の方にむけてのお話です。
会社と言う組織では、仕事をするうえで「チームワーク」を最大限に活用する必要があります。
なぜなら人は誰もが得意・苦手分野があり万能な人などいないからです。
一般的にチームワークとは「集団に属するメンバーが、組織の目標を達成するためにおこなう共同動作」を言い、社員同士が助けあい、おたがいの弱点を補完することで、個人では達成できない仕事を、組織としてなしとげることが可能になります。
個々で仕事をすすめる場合、苦手分野も自身で完結させねばならない多くの労力と時間を必要とするため、効率がわるくその人の能力を最大限に活かすことができません。 一方、複数のメンバーで構成されているチームでは個々が得意分野を持っている集合体でありおたがいの苦手分野を補完しあうので、各メンバーの得意分野の能力を最大限にひきだすことが可能になります。
また、1人で思考することは限界があり新たな案や考え方、気づき等をもたらさない時も往々にしてあります。 一方、チームではメンバー全員で意見を出しあうことで発想力や想像力が活発になり、「イノベーション=新たな価値」の発生や生産性の向上を生みだします。
つまり「多種多様な社員」の能力やスキルを最大限に活かすことで会社の成長を促進させることが可能になるのです。
今回は「仕事でのチームワークを高め成果を出す」ためのポイントを3つご紹介します。
1、目指すべきゴールを明確にさだめ共有する
仕事でのチームワークを高め、成果を出すためのポイントの1つめは「目指すべきゴールを明確にさだめ共有する」です。
より高いチームワークを発揮しパフォーマンスを最大限に上げるためには「目指すべきゴールの共有」が最も重要なポイントとなります。
なぜならチームは複数の社員で構成されたものであり多種多様な性格・考えかたが存在するため、「目指すべきゴール」がさだまっていなければ、一人ひとりの意識がバラバラになりチーム自体が崩壊してしまうからです。
これはたとえばチームスポーツにおいてオリンピック等の各大会で金メダルや優勝をめざす過程を考えれば理解できます。
選手一人ひとりは多種多様な考えかたを持っていますが「勝利」と言う共通の目標を共有することでチームワークが高まり大きな力を発揮するのです。 もちろんその過程では考えかたのちがいからぶつかったり議論をしたりすることはあるでしょうが最終的には共通の目標を持っていることにより気持ちは1つにまとまるのです。
ここで重要なことはけっして考えかたの相違からぶつかったり議論したりすることが悪いことではないと言うことです。
むしろ一人ひとりの考えがちがう以上、それは自然のことと言えます。
チームワークにとって重要なことは「一人ひとりの考え方を合わせる」ことではなく、目指すべきゴールを明確にさだめ共有すると言うことです。 もちろん「仲良しごっこ」の状態になってもいけませんし、メンバーに気を使って意見の出しおしみが起こるような状況もあってはなりません。
チームの目標を達成するための議論は大いにすべきですが、私たちが見る方向は「チームメンバーの顔色」でも「自身の考え」でもなく目指すべきゴールなのです。
またチーム共有の目標がブレることをふせぐために、最終目標だけでなくより細分化した目標を設定することも有効です。 そしてその地点地点でチーム内で話しあいをし、進むべき方向性を調整するとより目指すべきゴールへの道のりが明確になります。
更にチームメンバーで「目指すべきゴール」を共有するだけでなく、その過程である「プロセス」を一人ひとりの能力を発揮するために個人の裁量にある程度まかせることで「自律性」が育つチームになります。
2、メンバーの役割を明確にし、目標を効果的に達成する
仕事でのチームワークを高め、成果を出すためのポイントの2つめは「メンバーの役割を明確にし、目標を効果的に達成する」です。
仕事でのチームワークを最大限に活かすためには、目標達成のために必要な役割を洗いだし、その役割に適した担当者を決め、各メンバーが自分にあたえられた役割を把握し動くことが重要です。
なぜならお互いの不得意分野を補完しあうことができるのがチームワークのメリットであり、また同じ役割のメンバーが重なってしまうと「自分が仕事をしなくても他のメンバーがやってくれる」とサボる社員があらわれてしまうからです。
これもやはりチームスポーツを見ると良く分かります。
野球にしてもサッカーにしても選手のポジションが明確になっており、一人ひとりが自身の役割ややるべきことに最大限に注力することで得点したり勝利をつかむことができるのです。 とは言え一人ひとりが決して自己完結でプレーをしているのではなく、周りの選手の動きを考えながら連携をすることで1つの成果を生みだします。
チームは複数人で構成されているのでメンバーの得意分野を最優先にした役割分担をし、それでもうまらない業務については全員で補完したり新しい仕事に挑戦するメンバーをつのったりすると業務がスムーズに進んでいきます。
役割が明確になると自身のやるべきことがはっきりするため、チーム内でどのような発言や行動を求められているのかが分かります。 また、チーム内でその役割を果たすことに注力するとともに、不得意分野については得意であるメンバーの助けを借りたり逆にこまっているメンバーがいたらサポートをすることが可能になります。
よってチームの能力はメンバーの能力以上に大きくなっていくのです。
逆にメンバーの役割が明確になっていないと依存型のメンバーがあらわれてしまいます。 その結果、まじめに働いているメンバーのモチベーションも下げチーム力がいちじるしく低下するので注意が必要です。
私が以前所属していた会社でチームリーダーをしていた時はメンバー全員の得意・不得意分野を把握していました。
その方法については定期的な話しあいのなかで、メンバー自身から自己申告してもらう形をとっていました。 メンバーにしても自身の得意分野で働けるほうがよりモチベーションが上がるのです。 更になかには得意分野以外の新しい業務に挑戦したいと思っているメンバーもいたので可能なかぎりその場を提供することを心がけました。
それによりチームの業務の枠をメンバーの得意分野におうじてうめることが可能になり、あまってしまう業務についてはその時点での各々の業務の進捗に応じて随時うめていくと言う方法をとることができたのです。
ぜひあなたのチーム運営の参考になれば幸いです。
3、「理論」「経験」の共有とチームでの実践
仕事でのチームワークを高め、成果を出すためのポイントの3つめは「「理論」「経験」の共有とチームでの実践」です。
これも上記2の「メンバーの役割を明確にし、目標を効果的に達成する」と同様にチームと言う複数のメンバーがいるからこそのメリットと言えます。
チームとして効率よく成果を出すためには、メンバーの知識・スキルや経験をチームに共有・還元し、目標にむけて実践的に活用することが重要です。
なぜならその時におきている課題や問題を前進させ解決させる知識や経験を持っているメンバーがいる可能性があり、それを活かさないことはチーム全体に時間をはじめとした大きな損失をあたえるからです。
あなたにも自分1人でなやんでいたことが、家族や友人になにげなく話したら非常に良い解決方法を知ることができて「1人でなやんでいないで早く話してみれば良かった」と思った経験はありませんでしょうか?
チームの最大のメリットは多種多様な知識や経験を持ったメンバーがいることであり、自分1人ではなかなかたどりつけない思考や問題解決のヒントをメンバーから得られることなのです。
逆にこれを活かさないことはチームを組んでいる意味がないと言えます。
チーム内に「知識」「経験」を共有する文化をつくりましょう。
私のたずさわっているA社では毎週月曜日にミーティングを開催し、1週間でメンバーが書籍やセミナー等で仕入れた知識や仕事をしていく中で成功体験・失敗体験を一人ひとりシェアしています。
更に事前にメンバーが現在仕事上でなやんでいることを提出してもらい、その解決策を全員で考えてミーティングに参加すると言う形をとっていますが、これが非常にチームの結束を高め目標にすすむ原動力になっています。
更にチーム内に「知識」「経験」を共有することはシェアするメンバーにも大きなメリットがあります。 なぜなら得た知識や経験を他のメンバーのシチュエーションにあてはめて考え実際にためしてみることで、より深く確実なものとして蓄積されていくからです。
メンバーの多様性を武器に進化しつづけることで目標を達成させる強いチームを作りあげることができるのです。
4、四兄弟の得意分野を活かしチームワークで勢力を拡大した島津氏
今回の「仕事でのチームワーク」と言うテーマで参考になる戦国武将は四兄弟の得意分野を活かして九州地方統一目前まで勢力を拡大した薩摩国(現在の鹿児島県)の島津氏があてはまるでしょう。
薩摩の島津氏と言えば江戸時代末期の幕末に長州藩と同盟をくみ明治維新をなしとげたことで有名ですが、鎌倉時代に源頼朝(みなもとのよりとも)から九州南部の統治を委任されたことがはじまりとされています。
戦国時代に入った頃には同じ九州の伊東氏や大友氏などの戦国大名としのぎをけずる中、父貴久(たかひさ)の子として義久(よしひさ)・義弘(よしひろ)・歳久(としひさ)・家久(いえひさ)の四兄弟は誕生しました。この四兄弟、性格がそれぞれちがっていたと言われています。
義久 冷静沈着で思慮深いたよれるリーダー
義弘 家臣にやさしく信頼される兄貴肌のNO.2
歳久 とにかくやんちゃなイケイケな猛将
家久 末っ子らしく自由奔放ながら理論でたたかう知将
と言うものですが、長男の義久は持ち前の冷静沈着さで3人の弟の得意分野を存分に活かしながら父貴久が統一した薩摩を本拠に更に大きく勢力を拡大していきました。
「家臣の育成やマネジメントは義弘に、はげしい戦が予想される時には勇猛果敢な歳久を前面に押しだし、兵力的におとっている時には頭脳戦を展開する家久にまかせて大逆転を」と言った感じです。
義久も戦場におもむくこともありましたが、より「会社(国)全体のかじ取りは自分、営業(戦)は3人の弟たちに」と役割を分けて業務にあたっていたのですが、これにより4人は自身の得意分野で存分に活躍することができ、それが更に島津の勢力拡大につながると言う好循環を生みだしたのでした。
義久をはじめとした四兄弟の活躍により島津氏は義久の代で薩摩一国から現在の福岡県・大分県の一部をのぞいた九州の大半を手中におさめるまでに大きく発展しました。
まさに島津氏の九州における大躍進はリーダーである義久が自身をふくめた四兄弟の得意分野を存分に活かしチームワークを最大限に高めた成果と言えるでしょう。
今回は「仕事でのチームワーク」についてご紹介をさせていただきました。
会社が複数の社員で構成されている組織である以上「仕事でのチームワーク」はさけて通れないことであり、また正しい方法で運営するか否かでより大きな目標を達成できるか、逆に大きな損失を生んでしまうかの分かれ道となります。
ぜひ今回ご紹介した「仕事のチームワークを高め、成果を出すための3つのポイント」を参考にしていただき、チームワークによる大きな成果をだしてまいりましょう。